【新人目線】福祉型児童入所施設で初めておむつ交換をしたときの話
福祉型児童入所施設で働き始めると、多くの新人さんがぶつかる壁のひとつが「おむつ交換」だと思います。
「自分にできるのかな」「どこまで触っていいの?」「失敗して怒られないかな」
そんな不安を、僕も最初のころはたくさん抱えていました。
この記事では、僕が入職して6日目に初めておむつ交換をしたときの実体験をもとに、
新人だからこそ感じた怖さや戸惑い、先輩に助けてもらったこと、そこから学んだポイントを書いていきます。
これから福祉型児童入所施設や児童福祉の現場で働く方、すでに働き始めていておむつ交換が不安な方にとって、少しでも心が軽くなる参考になればうれしいです。
はじめてのおむつ交換は「入職6日目の朝」だった
僕が初めて実際におむつ交換をしたのは、入職して6日目くらいの朝でした。
初日から5日間くらいは、ずっと見学や他の介助の補助に入っていて、
おむつ交換は先輩スタッフの様子を後ろから見るだけでした。
「見ているだけだと何となく分かった気になれるけれど、
いざ自分がやるとなると本当にできるのかな。」
心の中ではずっと、そんな不安がぐるぐるしていました。
初めて担当したのは、保育年齢くらいの男の子。
身体の障害はなく、比較的落ち着いたタイプの子でしたが、それでも僕にとっては大仕事でした。
「しっかりおむつを変えられているかな」
「あとで漏れたりしないかな」
そんな心配で、手が少し震えていたのを今でも覚えています。
いちばん怖かったのは「先輩に見られている」こと
初めてのおむつ交換で、正直いちばん怖かったのは子どもよりも先輩の目でした。
「やり方が違うって言われたらどうしよう」
「できてないって思われたら嫌だな」
「遅いって怒られないかな」
そんなことばかりを考えてしまい、必要以上に緊張していました。
さらに、まだ慣れていないので、終わったあとも
「本当にこれで合ってるのかな」「このままにして漏れないかな」
と不安が続きました。
今振り返ると、「子どもを守りたい」「迷惑をかけたくない」という気持ちが強かったからこそ、不安も大きかったのだと思います。
最初に戸惑ったのは「準備」と「ギャザー」
おむつ交換で最初につまずいたのは、実は「交換そのもの」よりも準備の段階でした。
- 何をどの順番でベッドサイドに持っていくか分からない
- 新しいおむつの向きが合っているか自信がない
- ギャザーを外側に出し忘れてしまう
特にギャザーを外側に向けるという基本ができておらず、
つけ終わったあとに先輩から「ここはこうしてあげるといいよ」と指導されました。
そのとき、
「おむつ交換って“拭く”ところばかりが印象に残っていたけれど、実は準備が半分以上を占めているんだな」と気づきました。
先輩の「ゆっくりでいいよ」が心を軽くしてくれた
交換中は、ずっと緊張してカチカチだった僕に、先輩はこう声をかけてくれました。
「ゆっくりでいいよ。今はスピードより丁寧さが大事だからね。」
この一言で、肩の力がすっと抜けました。
「早くしなきゃ」「ミスしちゃいけない」と自分を追い詰めていたことに気づき、
「まずは一つ一つの動きを確かめながらやろう」と思えるようになりました。
新人のうちはどうしても「仕事が遅いと迷惑になる」と焦りがちですが、
おむつ交換のような介助は、何より安全と尊厳が優先です。
このときの先輩の声かけは、今でも自分の中の基準になっています。
子どもの反応は「普通」だったけど、それがありがたかった
初めて担当した男の子の反応は、正直に言うと「とても普通」でした。
嫌がるわけでもなく、特に何かを話すわけでもなく、淡々と受けてくれていた感じです。
でも、その「普通」が、僕にとってはすごくありがたかったです。
「嫌がられていない」「怖がられていない」というだけでも、少し自信につながりました。
もちろん、いつもそうとは限りません。
中には恥ずかしさから嫌がる子もいれば、感覚の問題で触られるのが苦手な子もいます。
だからこそ、一人ひとりの反応を見ながら、声かけやペースを変えていくことが大切だと感じました。
僕なりに気をつけたこと:ベッドから離れない・安全第一
最初の頃、僕が特に意識していたのは「ベッドから離れない」ということでした。
子どもは動くことがありますし、寝返りや足の動きで、思わぬ方向にずれてしまうこともあります。
少し目を離したすきに転落事故…というのは絶対に避けたいことです。
そのため、僕は次のような点を工夫しました。
- 離れるときは必ずベッドの柵を上げる
- 必要な物はできるだけ先に準備しておき、途中で何度も取りに行かない
- 子どもの様子を常に視界の中に入れておく
これは福祉型児童入所施設だけでなく、どんな現場でも共通する基本中の基本ですが、
新人のうちはあえて言葉にして意識することが大事だと感じました。
少しずつ早く・丁寧にできるようになった瞬間
何度か経験を重ねていくうちに、少しずつですが、
「さっきよりスムーズにできたかも」と思える瞬間が増えていきました。
ギャザーの向きも自然と確認できるようになり、
準備も「次はこれ、その次はこれ」と頭の中で流れが見えるようになってきました。
あるとき、交換が終わったあとに、その子が小さな声で
「ありがとう」と言ってくれたことがあります。
その一言で、緊張していた心がふっと軽くなり、
「やっていてよかった」「少しは役に立てているのかもしれない」と思えました。
また、先輩から
「前より上手になってるよ」
と言ってもらえたときも、自分の中で大きな自信になりました。
新人さんに伝えたい「おむつ交換のコツ」
最後に、これからおむつ交換に入る新人さんへ、僕なりのコツをまとめておきます。
1. ゆっくりでいい。スピードより安全と丁寧さ
最初は早さを求めなくて大丈夫です。
「子どもが安全か」「不快感が少ないか」「尊厳が守られているか」を優先して、一つひとつ動作を確認しながら行いましょう。
2. 離れるときは必ず安全確認を
ベッド介助の場合は、離れる前に必ず柵を上げるなど、転落防止を徹底しましょう。
必要な物はできるだけ事前に準備しておくと、途中でバタバタしなくて済みます。
3. 実際の動画や手順書を一度見ておく
施設内で共有されている手順書や研修動画などがあれば、事前に見ておくとイメージがしやすくなります。
「頭の中に一度“練習用の映像”を作っておく」イメージです。
4. 分からないところは遠慮せず確認する
どこまで拭くか、どう支えるか、自分の判断に迷うときは、必ず先輩に確認しましょう。
「聞くこと」は悪いことではなく、子どもを守るための大事な行動です。
おむつ交換が不安なあなたへ
おむつ交換は、どうしても最初は怖いし、不安になるケアだと思います。
でも、その不安は「子どもを大事にしたい」という気持ちの裏返しでもあります。
ゆっくりでいいので、一つひとつ覚えていけば大丈夫です。
失敗しそうで怖いとき、判断に迷ったときは、一人で抱えずに先輩に頼ってください。
そして何より、子ども自身の気持ちや恥ずかしさ、安心感を大事にすることを忘れなければ、きっと少しずつ慣れていきます。
この実体験が、同じように不安を抱えている新人さんの背中を、ほんの少しでも押せたらうれしいです。

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